国民基礎生活保障法以前の韓国の対貧困政策 ―朴正煕政権期(1963〜1979年)を対象に―

서지정보

· 발행기관 : 동서대학교 일본연구센터
· 수록지 정보 : 차세대 인문사회연구 / 22호 / 77 ~ 107페이지
· 저자명 : 渡邉優夏子

초록

本研究は，韓国で全国民の最低生活を保障する「国民基礎生活保障法」が誕生す る以前の「飢餓的貧困」時代，特に「国民基礎生活保障法」と比較されて消極的な 評価をされている朴正煕政権期の対貧困政策を分析し，政策の再解釈，意義の考察 を試みた研究である。韓国において経済開発が実を結ぶ1970年代ごろまでは，極端 な資源不足と生産の低迷などの政治・経済・社会的混乱状態であり，国家財政は厳 しく，国民生活は非常に困難な飢餓的状態に置かれていた。しかし，全国民の最低 生活を保障するという意味での公的扶助制度が導入されたのは，1999年であり，そ れ以前の政策は非常に脆弱であったと評価されている。特に1960年代の「先成長・ 後分配」政策と呼ばれる朴正煕政権期における対貧困政策に関しては，内容的に脆 弱で，その制定理由も政権の正当性確保のためであったなど批判的な評価が多い。 本研究では，消極的に評価されている朴正煕政権期の対貧困政策を，社会保障制 度にあたる政策のみに限らず，「貧困者を救済する政策」「貧困者になることを防 ぐ政策」に該当する政策を分析し，当時の対貧困政策の実態を明らかにした。分析 を通して「先成長・後分配」と社会福祉政策に積極的でないと考えられていた朴正 煕政権期にも貧困者に対する政策は多数⾏われており，特に「国民基礎生活保障 法」で高く評価されている「労働連携給付」の原型となるような政策も存在してい たことが明らかになった。これを受けて，朴正煕政権期の対貧困政策の再解釈，政 策の「連続性」，対貧困政策を検討する際に社会保障制度以外の政策までも検討す ることの重要さを提示することができた。

참고자료

· 없음