植民地朝鮮の表象―植民地の学習と教育の「テキスト」としての非文字資料

서지정보

· 발행기관 : 한양대학교 동아시아문화연구소
· 수록지 정보 : 동아시아문화연구 / 54호 / 139 ~ 172페이지
· 저자명 : 朴美貞

초록

２０世紀初頭に地球上の７割以上の陸地が植民地として存在する中、欧米列強の帝国では、「産業革命」と「富国強兵」を推進する中、郵便・逓信制度を定着させた。万国博覧会を先導する中、植民地などの異国産物や風物、異郷（植民地）の人々の姿を写真に納めた「絵葉書」を大量に発行し、郵便制度の中で「植民地イメージ」を世界のあらゆる場所に行き届けた。アジアで西欧の文物や制度をいち早く取り入れた日本は、日清・日露の戦争の中で、様々な非文字媒体（主として写真・絵はがき・絵図・地図・映画など）を大量に生産し、国内外に流通させた。新たに領有した外地（アジアの植民地）の形勢をカメラにとらえては戦地報道写真、戦地報道記事、写真絵葉書、風俗雑誌、国定教科書などに掲載し、戦況報道・情報蓄積だけではなく、日本国民に向けて外地（植民地）に対する学習・教育のための資料として活用した。本稿では、非文字資料の中でも朝鮮絵葉書を中心にそれが生まれる歴史的背景（日清・日露戦争）を取り上げ、朝鮮絵葉書の生産流通の概要を解説した。次に、朝鮮絵葉書の流通によって生み出される朝鮮イメージが他の視覚媒体に転用されることで新たに生み出される「朝鮮イメージ」を分析した。中でも、朝鮮風俗絵葉書と官展の入選作における「朝鮮イメージ（表象）」の相関性―「植民地朝鮮のテキストとしての絵葉書」―に焦点を当て、そこで生み出される朝鮮イメージが日本の帝国形成の中で植民地統治の有効な宣伝媒体であったことを検証した。非文字資料は、植民地の情報を収集・蓄積するための資料だけではなく、帝国国民育成に向けての植民地の学習と教育のよきテキストとして機能したことを解明した。非文字資料（史料）に関しては、従来、必ずしも学術的なものとして扱われてきたとは言い切れず、多様な研究分野の研究者によって自身の研究を裏付ける根拠として活用されてきた側面が強かった。非文字資料をめぐる研究の現状を把握・確認すると同時に、非文字資料の歴史的価値や研究資料としての今後の将来性を見出すための意識の共有を深めることが必要不可欠である。筆者は、科学研究費（挑戦的萌芽研究「朝鮮博覧会と京城の空間形成」（研究代表者：朴美貞））によって、コレクター側と研究者の集う協議の場を設け、近代アジアの中で生産された「非文字資料」を中心とする絵葉書研究会を主宰してきた。研究会では、絵葉書をはじめとする非文字資料の歴史的価値を改めて認識し、それらのDB化と研究データとしての共有方法、史料的価値としての将来性を模索する作業を行ってきた。これらの作業の中で、研究者側とコレクター側だけではなく、日本と近隣諸国の間に相互の歴史的認識のズレが顕在していることが確認できた。非文字資料をめぐる研究と史料的価値としての認識を共有することとともに、東アジアの研究者たちが一緒に議論の場を設けることこそ、歴史認識のズレをはじめとするアジアにおける諸問題に、相互理解の切口を開く最も重要な先決すべき案件であると考える。

참고자료

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