日本の地政学的認識の変化と海洋安全保障 －冷戦後期における脅威認識の変化とシーレーン防衛－

서지정보

· 발행기관 : 한일군사문화학회
· 수록지 정보 : 한일군사문화연구 / 30권 / 37 ~ 62페이지
· 저자명 : 허원영

초록

近年、安倍内閣が推進している地政学的戦略構想「自由で開かれたインド太平洋」に注目が集まっている。冷戦期においても、国際環境の変化に突き動かされた日本の戦略・政策の推進は起きていた。1970年代後半から急激に高まったソ連の脅威と米ソ対立の激化を背景に、日本は自国周辺海域を超え、沖縄を経て東南アジアにまで及ぶシーレーン防衛政策を推進していたのである。日米防衛協力または海上自衛隊の組織に焦点を当ててきた既存の研究から離れ、本研究は「批判地政学」の観点から当時日本の地政学的言説を考察することで、地政学的認識と政策の変化に対する分析を試みた。その結果、以下のことが分かった。 第一に、日本は当時のアジア太平洋地域における米ソ間の競争を「覇権争い」として認識する傾向があった。この「反覇権」の構図にソ連との地理的近接性からくる脅威が加わることで日本の対ソ脅威認識が高まり、政策転換へつながったと言える。第二に、日本社会における地政学的認識の変化は、防衛庁を中心とする政府機関の認識変化につながることで地政学的政策の変化に結び付くことができた。また、80年代にも続いた米国の圧力や鈴木・中曽根などの政策決定者の公約は、構想レベルにとどまっていたシーレーン防衛の地理的条件を具体化し、共同研究や制度・軍備拡充の道を開いたと言える。 以上の分析は、今日の現在の状況を理解する上で、次のようなヒントを示唆する。 第一に、海洋をめぐる日中間の対立が地理近接性によって「覇権競争の中の日本」という陣営意識を高める可能性がある。 第二に、東南アジアに対する日本の積極的な海上安全保障協力の推進が「米中対立」の脈絡の中にあることに留意する必要がある。

참고자료

· 없음