鶴田知也の「ペンケル物語」論 -「 コシャマイン記」との比較分析を通して-

서지정보

· 발행기관 : 한국일본어문학회
· 수록지 정보 : 日本語文學 / 1권 / 85호 / 191 ~ 209페이지
· 저자명 : 최준호

초록

本稿は鶴田智也の最初のアイヌ関連小説である「ペンケル物語」について考察したものである。また彼のもう一つのアイヌ関連小説である「コシャマイン記」との比較分析をも試みた。作品「ペンケル物語」は主人公であるテルキが、自分たちの生活を脅かす荒熊を退治するために他のアイヌ部落との団結を主張し、部落の指導者たちに抑圧されて終局には数々の努力にもかかわらず挫折と失敗の中で虚しい生涯を終える物語である。このような一連の構成と展開は「コシャマイン記」にも確認することができるのだが、ただし「コシャマイン記」においてはその抵抗の対象が日本人へと置き換えられている。また、両作品において神威に対するアイヌ民族の盲目的な信仰の様子が描かれているのだが、これは実際の神威に対するアイヌの認識とはかけ離れたもので、むしろ西欧の一神教的な全知全能の神に対する信仰を類似している。つまり、作品に描かれている神威の意志に従って運命に順応するアイヌの受動的な姿は、作家による任意的な解釈によるものといえる。このように両作品には多くの類似点と相違点が確認されるのだが、結果的に鶴田智也はアイヌを作品の題材としては活かせたものの、主題として扱うことには及ばなかったといえる。

참고자료

· 없음