阿部吉雄の李退渓研究―山崎闇斎研究との関連を中心に

서지정보

· 발행기관 : 동아시아일본학회
· 수록지 정보 : 일본문화연구 / 89호 / 59 ~ 83페이지
· 저자명 : Masanobu Matsukawa

초록

阿部吉雄は、李退渓を中軸とした日韓思想の比較･交渉に関する画期的研究を行った人物として知られている。しかし実は、代表作『日本朱子学と朝鮮』(東京大学出版会、1965年)に結実する阿部の研究枠組は、1940年代前半の京城帝国大学において形作られたものであった。では、戦時下の植民地朝鮮という地場は、彼の研究にどのような作用をおよぼしていたのだろうか。本稿では、1930年代からなされていた阿部の山崎闇斎研究に着目することで、そうした問題の検討を試みた。そして検討の結果、阿部は、李退渓から影響を受けた闇斎が「皇道儒学」を築いたのだとする主張を展開していたこと、その「皇道儒学」論に基づいて朝鮮儒林を戦争に動員するための論理を形成していたこと、が明らかとなった。阿部の研究における実証的成果が現在もなお有益であることに間違いはない。とはいえ、我々はこの歴史的事実を正しく把握しておく必要があるだろう。

참고자료

· 없음