金来成の新聞小説と京城の読者 : 「探偵小説家の殺人」から「仮想犯人」への改作を中心に

서지정보

· 발행기관 : 한림대학교 일본학연구소
· 수록지 정보 : 한림일본학 (구 한림일본학연구) / 26호 / 203 ~ 237페이지
· 저자명 : 장인순

초록

日本{留学から朝鮮に帰国した金来成は、日本{の探偵雑誌『ぷろふいる』に発表した 二つの作品を朝鮮語で改作⋅翻訳して発表\している。一つは『朝鮮日報』に発表している「仮想犯人」で あり、もう一つは総合雑誌『朝光』に発表\している「殺人芸術家」である。探偵小説や新聞小説 のような小説をめぐって「純文学／通俗文学」の議論が行われていた中で改作⋅翻訳されたこの 二つの作品には、この時期に話題となっていた大衆文学に対する金来成の見解が反映されてい る。本{稿ではとくに新聞小説として改作⋅翻訳された「仮想犯人」に焦点をあてて、金来成が京 城の新聞読者のために原作をどのように改作したのかを通してその見解を分析した。翻訳作には 探偵小説としての位相にも変化が見られるが、本{稿ではとくにモダンな京城表\象の増加や恋愛 小説としての再構\成の部分に重点をおいた。 金来成は当時の新聞小説の読者層の趣向だけではなく、文壇の傾向をも把握した上で、翻 訳作に意識的に大衆小説的な要素を取り入れていた。 とくに、再構\成された恋愛小説には「長恨夢」をパロディ化した恋愛物語が挿}入されていた が、それは当時の恋愛小説のあり方と密接な関係があった。1930年代には李光洙の作品のよう に肉体的な恋愛より精神的な恋愛を強調する理想主義的で啓蒙主義的な恋愛を描いていた作 品が多く発表\されており、読者の反響を呼んでいた。尾崎紅葉「金色夜叉」の翻案作である「長 恨夢」は「金／恋愛」の葛藤物語として親しまれているように、通俗的な恋愛小説としてもよく知られ ていたが、純潔や純情を守る恋や博愛主義的な恋を強調する啓蒙主義的な恋愛小説としても 再構\成されていたので、理想主義的な恋を強調する他の小説らとともに当時の読者に読まれて いた可能\性がある。金来成が 「長恨夢」を朝鮮語作に取り入れていたのは、大衆性を確保する ためだけではなく、大衆的な恋愛観や啓蒙主義的な恋愛観が対立または混在していた朝鮮の恋 愛風俗(恋愛小説の様相)を風刺するためでもあったのだ。

참고자료

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