京城日本人世話会の「半島居留」の変容と 「朝鮮縁故」型団体の誕生 －「生命財産･将来の地位･政治性の排除」の三要件をめぐって－

서지정보

· 발행기관 : 동아시아일본학회
· 수록지 정보 : 일본문화연구 / 53호 / 123 ~ 143페이지
· 저자명 : 박경민

초록

以上の経緯から、次のようなことが明らかになった。敗戦直後、帝国政府は総督府に在朝日本人に対する「定着の方針」と「生命財産の保護」を促していた。その方針を受けた総督府は、善後策として民間有力者と協力の接点を模索する。これと同時に、民間側からも戦後対策を講じる動きを見せることによって、京城日本人世話会は設立された。この設立につき総督府の同意を得ることによって、官民体制の構築が明らかになった。京城日本人世話会の初回の役員会において、「生命財産･将来の地位･政治性の排除」の三要件を基盤とする、「半島居留」の構想が浮上した。この構想は、帝国政府の初期方針と同様の方向を示していた。米軍政の開始後、総督府が解体されることによって、京城日本人世話会は、米軍政庁と三要件をめぐり交渉を重ねる。しかし、ポーレー賠償案が象徴するように米国の日鮮分離政策の実行によって、「半島居留」は挫折を余儀なくされた。総引揚を強いられた彼は、「半島居留」の基盤であった三要件を、引揚げてからも再び構築される官民体制の下で変容させ、新たな「将来の地位」を確保した。その地位は、朝鮮関係残務整理事務所の役割分担から設立された朝鮮引揚同胞世話会に、京城日本人世話会の指導部が合流することによって確保された。彼らは、「生命財産」の要件が日本国内で在外財産補償問題として変容していく過程で、この問題を解決するために引揚議員を誕生させるに至る。これを機に、援護の業務ついて一応の完了が見られると、朝鮮引揚同胞世話会と旧友倶楽部を統合させ、同和協会の結成のもとで「朝鮮縁故」型団体として変貌した。朝鮮縁故者たちは、その団体の存立条件として「政治性の排除」の要件を継続させていた。しかし、この要件は、対朝鮮関係に限り有効な条件であって、その他の局面、特に国内での在外財産補償問題においては、その政治的禁欲主義は解禁されるのである。今後、日本政府は、賠償問題における合理的主張の根拠の情報源として、朝鮮縁故者を想定する。ここに新たな官民体制が構築されて、在外財産問題をめぐり政府と朝鮮縁故者間の同床異夢の場面が繰り広げられる。それはひとつの認識の下で収斂されることによって、戦後日本の対韓請求権の論理に取捨選択されることになる。次回の研究課題は、本稿で提示した「朝鮮縁故」型団体と朝鮮縁故者を基盤として、政府および政治集団が織り成す構図のなかで、対韓政策の骨格が形作られる過程を分析することとしたい。

참고자료

· 없음