<<守矢満実書留>>に現れた諏訪神—<< 諏訪大明神画詞>>における諏訪神の様相を手掛かりに —

서지정보

· 발행기관 : 한국일본사상사학회
· 수록지 정보 : 日本思想 / 45호 / 99 ~ 120페이지
· 저자명 : 한정미

초록

本稿は、『守矢満実書留』に現れた諏訪神について、『諏訪大明神画詞』における諏訪神の様相を手掛かりに考察したものである。 まず、『守矢満実書留』の文明三年(1471)四月十六日に諏訪上社大宮の境内にあった蓮池に濃い血が流れ出た記事は、諏訪․住吉․八幡の神々の合戦の結果だと言い、諏訪神は軍神としての神格を現している。また、蒙古が蜂起して日本にやって来た、即ち、外国から敵が侵入したことが原因で諏訪․住吉․八幡の神々が立ち向かったとあるので、諏訪神は護国神としての神威を現していることが窺える。 なお、『諏訪大明神画詞』において諏訪神は、神功皇后が新羅へ出航する前、現人神としての神格を現しているだけでなく、住吉神とともに神功皇后を守護していた。そして、異賊の征伐を諏訪社の霊験によるものだと記されており、異賊の征伐によって国が守られたことから諏訪神は、護国神としての神格を明らかにしていた。中世において、神功皇后のときの新羅出兵は、蒙古襲来に至るまで幾度も繰り返された異国襲来のうちの代表的なものとして観念されたが、『守矢満実書留』においても諏訪神は、こうした護国神としての神格を持っていたからこそ、住吉․八幡神とともに蒙古に立ち向かう存在として描かれ、その神威が浮き彫りにされていると言える。 さらに、『諏訪大明神画詞』には、「八幡大井、諏方、住吉同体ノ由来アリト申」とあり、八幡大菩薩․諏訪․住吉同体の由来が語られているが、『守矢満実書留』において、諏訪上社大宮の境内にあった蓮池に濃い血が流れ出たのが、諏訪․住吉․八幡の神々の合戦の結果だと語られていたのも、住吉と八幡との同体神である諏訪神が、蒙古からの侵入に立ち向かい国を守ったことが言えよう。そして、『諏訪大明神画詞』の安倍高丸追討記事において軍神としての諏訪神は、王城を守るために将軍に随従する存在として描かれていた。南北朝時代において、天皇との関わりを主軸とした縁起譚が展開し、その中で、縁起の主体となる諏訪神は、天皇を守護する神として強く位置付けられていたが、『守矢満実書留』においてもこうした王城の守護神としての神格を持っていたからこそ、天皇を守るために住吉․八幡神とともに蒙古に立ち向かう存在として表象されていると言える。 最後に、『諏訪大明神画詞』には、鎌倉末期に津軽安藤氏の内紛から勃発した「安藤氏の乱」とそれと深く関わる「東夷」の反乱を、諏訪大明神の威神力によって収めたと語られていたが、これを諏訪神の「本朝擁護ノ神徳、異賊降伏ノ霊威」として認識されており、本朝擁護の神としての神格を呈していた。そして、このような本朝擁護の神としての諏訪神の神格は、『守矢満実書留』においても現れ、住吉․八幡神とともに蒙古に立ち向かう存在として描かれているのである。

참고자료

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