井上光晴における｢辺境｣への問い― 1950年･佐世保 ―

서지정보

· 발행기관 : 동아시아일본학회
· 수록지 정보 : 일본문화연구 / 92호 / 57 ~ 75페이지
· 저자명 : 가지오후미타케

초록

日本共産党国際派(反主流派)に所属した作家井上光晴が、朝鮮戦争(韓国戦争)下の時代状況にいかに対峙したかについて考察する。井上は党の分派抗争(五〇年問題)に直接関係する｢書かれざる一章｣を著したのち、続く｢病める部分｣では分派抗争の状況を描きつつ、許南麒の詩の言葉を引用することによって朝鮮人民との連帯の可能性を模索した。さらに｢重いS港｣では、米軍の兵站基地と化したS市の模様が、港湾労働者の視点を通して描き出される。共産党を離れた後、井上は、｢戦後転向｣という現象を党からの離脱ではなく、マルキシズムとリベラリズムを包摂する｢統一戦線｣からの離脱として規定した。藤田省三は、井上が小説の舞台とした佐世保という｢辺境｣が、朝鮮人との連帯を可能にするインターナショナルな地点たりえたことを評価する一方で、井上に潜在する｢文学主義｣への傾斜を批判する。そうした傾向は、初期短篇のモティーフを綜合した長篇 荒廃の夏 に顕著だが、井上は、あくまでも文学に固有の方法によって政治が置き去りにした｢連帯｣の可能性を指し示そうとしたのである。

참고자료

· 없음