日本における異文化受容 －夏目漱石「私の個人主義」「模倣と独立」等を通して－

서지정보

· 발행기관 : 한국일어일문학회
· 수록지 정보 : 일어일문학연구 / 83권 / 2호 / 3 ~ 18페이지
· 저자명 : 尾上新太郎

초록

西暦一九〇〇年九月、漱石は、イギリス留学のため、横浜を出航した。満三三歳の時のことである。漱石は、イギリス留学中に、「自己本位」の精神に目覚めた。自分は一人の独立した日本人という意識を、確固として持つに至った。それまでの「他人本位」の精神的態度に対して、「自己本位」の精神的態度に目覚めたのである。問題は、「自己本位」の、あるいは「自己本位」という時の「自己」の、内容である。一九一二年九月一三日、明治天皇の葬式の日、乃木希典大将夫妻が自殺する。殉死したと言っても、無論いい。乃木の自殺には精神的主体的な生き方がうかがわれる。「自己本位」の「自己」は、そういうところでは、「近代自裁」を超えている。この点、「模倣と独立」－既出、岩波文庫、 漱石文明論集 所収のものに依る－という評論が参考になる。その中で、一人の人間は、インデペンデントな面と、イミテーション的な面とを、あわせ持つ、と言っている。そして、乃木の死について、漱石は、「至誠より出でたもの」と言っている。では、この際、「至誠」とはいかなる意味か。私は、西田幾多郎の 善の研究 に注目する。西田によれば、「至誠」とは、「真の自己」たる、「宇宙の本体」とか、「神意」、に根差した個人の心奥からの要求に、最高に誠実であることである。言葉としては分る。私は、漱石の言う「至誠」とは、西田の言う「至誠」と同じものではないかと、思う。私は、その「至誠」という言葉に着目する。深い内的要求があって、結果、その殉死という行動はあったものと、私は思う。そういう時の自己は宇宙の本体の意味を持つものと、西田流にはなる。但し、最後に、形而上のものの認識は、人間の場合、本質的に、個人的主観的とすべきではないかということに、注意を促しておきたい。そういう意味では、西田などの言うことは、個人的なことと解すべきだろう。宗教的生の真の孤独さがそこにある。

참고자료

· 없음