韓国語における「味を表す表現」の類型化 -日本語と韓国語の比較を通して-

서지정보

· 발행기관 : 한국일본어학회
· 수록지 정보 : 일본어학연구 / 37호 / 17 ~ 35페이지
· 저자명 : 무토 아야카

초록

日本語には味を表す表現が220種存在するとされる(大橋他編(2010))。この豊富な日本語の味表現を瀬戸(2003)では「味言葉分類表」によって分類し、37種にカテゴライズしている。それでは日本語以外の言語についても、この瀬戸の表によって分類できるのだろうか。また日本語にはない味表現がどの程度存在するのだろうか。そこで本研究では、韓国語母語話者６0名に対し調査を行いその結果に基づき考察した。この調査では240の食品についてどのような表現があり得るのかを自由に書いてもらった。その結果、460種(回答数11、447)の韓国語の味表現を得た。そしてこれらの味表現を瀬戸(2003)の表により分類した後「カテゴリー」別にまとめたところ、種類数、回答数とも「共感覚表現」が飛び抜けて多く(53.2%·60.5%)、次いで「味覚表現」(25%·16.4%)、「一般評価」(8.8%·16.3%)が多いという結果を得た。共感覚表現の内訳を見ると「触覚→味覚」の表現が最も多い。これは「共感覚的比喩の一方向性仮説」に従う例であるが、その一方で仮説に従わない例も一定数存在する。本稿ではこの仮説の反例に注目して分析を行った。この調査で明らかになった点は次の2点である。日本語と韓国語の味表現を比較すると数も種類も異なり、例えば韓国語においては日本語にはない共感覚的比喩表現が複数存在する。さらに、瀬戸(2003)の分類表では分類できない表現が韓国語において存在するが、新たに3つのカテゴリーを設けることで整理が可能となる。

참고자료

· 없음