『三教指帰』の蛭牙公子像

서지정보

· 발행기관 : 한국일어일문학회
· 수록지 정보 : 일어일문학연구 / 83권 / 2호 / 107 ~ 134페이지
· 저자명 : 仇云波

초록

本稿は、空海の作品 三教指帰 の作中人物である蛭牙公子を研究対象とし、空海の作品の流れの中における同人物のあり方、役割、及びその実像を明らかにすることを目的とした。蛭牙公子は 三教指帰 に設けられる人物であるが、この人物の様相は、空海のほかの作品の中にも見られる。従って、本稿は空海の 性霊集 、 十住心論 などの作品を併せて、蛭牙公子という人物の実像を考察し、この人物のあり方及び役割を検討する。本稿において検討した結果、第一に、蛭牙公子という人物を設けた要因は、当時の日本において三教論争下であったためである。空海は、自分が三教に対する見解を述べるために、自分の母方の甥を原型に、蛭牙公子という三教が共に教化する対象を設けた。蛭牙公子という人物の設定は、空海文学の始まりであることが明らかになった。第二に、蛭牙公子という人物は 三教指帰 の枠に止まらず、彼の漢詩文集 性霊集 の中にも、その面影がよく見られる。二つの作品の中に見られる動物メタファーという表現は、蛭牙公子のような人間を軽蔑するわけではなく、実は彼らを誡めるためであり、空海の仏教思想による悲願である。蛭牙公子という人物の設定は、空海の真言密教の原点であることが明らかになった。第三に、蛭牙公子という人物の設定により、空海は自分が三教論争の態度を表明し、その時点から布教活動が始まった。遣唐僧として入唐した空海が、唐の長安に本流密教を習得し、それを持ち帰り、衆生救済の活動に活躍した。蛭牙公子という人物の設定からスタートした空海の仏教思想が、 性霊集 などの作品を経て、衆生救済の実践中で成熟し、最後に 十住心論 を以って、真言密教思想の理論体系を形成した。蛭牙公子の住心は、 十住心論 の第一住心の異生羝羊住心であり、空海の仏教思想を体系化した「十住心論」の理論基礎となった。そこで、蛭牙公子という人物の実像も明らかになった。

참고자료

· 없음